iDeCo

iDeCoは受け取りに税金がかかるから無意味…ってどこの情報?

iDeCoというニックネームでおなじみの個人型確定拠出年金、その税制優遇について会社の上司とはなす機会がありました。

けっこう前のことだからうろ覚えだけど、こんな感じだったかな…。

わたし
わたし

iDeCoをはじめると税金が減ってお得らしいっすよ!

上司
上司

いや、あれは受け取るときに税金がかかるから、結局なにも変わらないんだよ

 

そのときは「ほえ~、そうなんか…」って納得してたんだけど、帰ってから調べてみるとまったくのウソで、「なに知ったかぶりしてんだ、あのイヤミったらしい姑みたいな性悪クサレ上司は」って思いました。

というわけで今回は、iDeCoで育てたお金を受け取るとき、ほとんどの人はまったく税金をとられないよっていう話をします。

 

iDeCoで合法的に脱税しよう

iDeCoの税制優遇には、以下の3つがあります。

  1. 積み立てるときの所得控除
  2. 運用益に対する税金ゼロ
  3. 受け取るときの所得控除

 

“所得控除”ってなんやねんっていう方のために説明しておくと、要するに”もうけを減らせる”っていうことです。

合法的な脱税とよんでもいいかもしれません。

 

たとえば、1年で200万円もうけた人が10%の税金をはらう場合、200万 × 10% = 20万円 となります。

ここでiDeCoの特殊能力である”所得控除”を発動してみましょう。

1年間の掛金が20万円だったとすると、その分をもうけから減らせるので、200万 - 20万 = 180万円 がもうけになります。

このときの税金は、180万 × 10% = 18万円 となり、先ほどよりも2万円だけ税金が下がっていますね。

 

しかも、もうけから減らした20万円は消えてしまったわけではなく、自分のiDeCo口座に積み立てられます。

“自分のお金なのにその分の税金を払わなくていい”

これがiDeCoのすごいところですね。

 


退職所得控除でほぼ全員が税金ゼロ

冒頭で紹介した上司のことばから察するに、おそらく彼女は“受け取るときの所得控除”を知らなかったのでしょう。

おそらく、こんな感じのロジックを頭の中で描いていたはず。

 

たとえば30~60歳の間にiDeCoで500万を積み立てると、その分を所得から控除できるため、500万 × 10% = 50万 を節税できます。

この500万、将来的には年金として受け取るわけだけど、それも給料と同じように”もうけ”と見なされます。

つまり、受け取るときに 500万 × 10% = 50万 の税金をはらわなければいけない…。

プラスマイナスでゼロになるので、トータルではなにも変わらないじゃんっていう理屈ですね。

 

それではここで、受け取るときの所得控除である“退職所得控除”に登場していただきましょう!

こいつ、ドラゴンクエストのアルテマウェポンに匹敵するくらいヤバいやつなんですよ。

計算式はこんな感じ。

退職所得の計算式

退職所得控除(※) = 40万 × 勤続年数

退職所得 = (退職金 – 退職所得控除) × 1/2

※勤続年数20年以下の場合

 

数式アレルギーの方は「うわぁぁぁぁぁっ!!!」ってなったかもしれませんが、先ほどのケースで計算してみると…

退職所得 = (500万 – 1,200万) × 1/2 なので、退職所得は”なし”!

500万という大金を得ているくせに、もうけがないと見なされるため、税金はゼロとなります。

いや~、けしからんですな。

 

iDeCoの受け取りで税金がかかる場合

退職所得控除は1年で40万なので、それに収まるくらいの掛け金であれば、どれだけお金をためても税金はまったくかかりません。

ほとんどの人は税金ゼロで受け取ることができるかと思います。

 

反対に、税金がかかってしまうのは以下のようなケース。

  • 掛け金マックスでゴリゴリ運用
  • 株価が大暴騰してウハウハ運用

 

会社員の方は掛け金マックスでも毎月2.3万円が限度だけど、自営業の方は6.8万まで積み立てられます。

年間で81.6万になるので、退職所得控除の40万をかるく超えてしまいますね。

こういう場合は、(81.6万 – 40万) × 1/2 = 20.8万が退職所得となり、税率が10%なら税金は2万くらいになります。

これが税金がかかるひとつ目のケース。

 

ふたつ目のケースは、運用がうまくいきすぎて時価額がめちゃくちゃ増えた場合。

iDeCoのお金は投資信託で運用するのがキホンなので、時価額が上がったり下がったりします。

1年間の掛け金が20万だとしても、それが3倍になると60万となり、退職所得控除の40万を超えてしまいます。

まあ、そんなことが起きる確率はほぼゼロですが…。

 


iDeCoをはじめといて損はしない

いずれにしろ、ほとんどの人はiDeCoをはじめることで税金のメリットを受けられます。

会社員なら税金ゼロになる可能性がかなり高いし、税金がかかったとしても節税効果はめちゃくちゃ高いです。

というわけで、みなさんのまわりに「iDeCoやっても意味ないよ」って言っている人がいたら、私の代わりに論破してあげてください。